校内研修

 

=平成17年度=
「 主体的に学ぶ生徒を育てるための指導法の研究」(1年次)
〜 学ぶことの楽しさを体験させる授業づくりを目指して 〜

=平成18年度=
「 主体的に学ぶ生徒を育てるための指導法の研究」(2年次)
〜 わかること・できることの楽しさを体験させる授業づくりを目指して 〜


平成19年度

1.        研究主題

学習意欲を高めるための指導法の研究

〜わかること・できることの楽しさを体験する授業を通して〜

 

2.        研究主題について

 研究主題を「主体的に学ぶ生徒を育てるための指導法の研究」として2年となる。生徒が受け身の姿勢で学習するのではなく、自ら進んで考え判断し、積極的かつ誠実に行動し、その結果に責任を持てるようにすることを理念としてスタートした。第一年次の診断的評価をもとにサブテーマを修正し、「学ぶことの楽しさ」から「わかること・できることの楽しさ」としたことによって、授業研究におけるねらいをより具体的なものとした。今年度は主体的に学ぶ生徒の土台となり、学校目標の一つでもある「学習意欲」に焦点を当てた。わかること・できることの楽しさを体験させる授業づくりがもっと学びたいという学習意欲につながると考え、主題をより簡略化した。

 

3.        研究主題設定の理由

(1)研究の経過

 平成14年度から3年間にわたって「自ら学び自ら考える力を育てる指導法の研究」をテーマに掲げ、基礎・基本のより良い定着を図るための指導法について実践的な研究を推進した。各教科を中心に研究授業と実践がなされ、生徒ひとりひとり生き生きと学習活動に参加する姿勢が見られるとなどの成果を収めることができた。

 平成16年度からは「1教師1研究授業」をスローガンに、全職員をあげて研究に取り組み、本校職員の研究に向かう機運が大いに高まっている。「わかる・できる楽しさ」を目標に授業研究を行い、学ぶことは本来楽しいことであるという原点に立ち戻った授業を展開した。生徒の誰もが持つ知的欲求に火をつけ、学習意欲を持たせるのは教師の工夫によるところが大きいということを自覚し、研究に取り組んでいるが、今年度はさらに学習意欲と学力の二極化対策として、小グループやコの字での授業による学びあうムード作りによって、「わかる・できる」を確実に増やし、生徒の学習に対する意欲を高めていきたい。

(2)社会の要請等から

 ゆとりと学力重視の間で揺れる振り子は、学力重視の方へ大きく振れつつある。教育再生会議では曜日によっての7時間目導入、長期休業の1週間短縮、土曜日の補充学習などを謳い、授業時数の増加を提言している。この流れをもたらした調査と言われるのがPISAOECD生徒の学習到達度調査)とTIMSS(国際数学・理科教育動向調査)である。これらの調査で、日本の子供たちが学力低下傾向にあること、学校以外での勉強時間が短いこと、さらに勉強が楽しいと思う子供が少ないなどの問題点が明らかになっており、学力重視の必要性を裏付ける結果となっている。

 しかし、「ゆとり世代」である高校3年生約15万人を対象に05年秋に実施した学力テストと意識調査によると、前回調査(0203年)にも出題された問題で比べると、約14%の問題で正答率が上がり、「勉強が好き」という答えも増えたという。文部科学省は「意欲を含め、学力が改善の方向に向かっているのではないか」というコメントを出している。さらにPISATIMSSテストの対象学年となったのは前回の学習指導要領で学んでいた子どもたちであり、「ゆとり世代」ではなかったということも話題になった。学力重視の流れに一石を投じるのではないかと言われたが、全国一斉学力テストが43年ぶりに行われるなど学力重視の方向への流れは今後も続くように思われる。

 様々な調査や情報を慎重に分析していく必要があるが、最も興味深い調査結果の一つに、約40%の生徒が学校以外で勉強していない一方、塾通いなど3時間以上勉強している生徒が増えているというものがある。この二極化の結果は本校における学習状況調査や学習実態調査の結果とも一致するところである。「わかる・できる」→「楽しい」→「学習意欲の向上」という方向で進むことによって、学校以外でも主体的に学習する生徒を育成していきたいと考える。

(3)指導の重点との関連

 本校では、今年度の指導の重点として

       @より高い規範意識を持つ生徒の育成

       Aより高い学習意欲を持つ生徒の育成  を掲げている。

 より高い学習意欲が「確かな学力」に結びつき、「生きる力」の知的側面を支える源となることを目標としたいと考えている。

 また、我々教師はもうひとつの重点である「規範意識」と学力が深く結び付いていることを感覚的に知っている。授業において服装や姿勢を正さずに学習意欲を持たせることは困難であり、「規範意識」が学習に対して真摯に向かう基盤となっていること明らかである。「より高い規範意識」と「より高い学習意欲」は独立したものではなく、相関関係にあると考え授業に生かしていきたい。

(4)生徒の実態

 標準学力検査の結果をみると、学年が上がるごとに標準偏差が大きくなる傾向があり、「3」の段階の生徒が減り、「2」の段階の生徒が増えている教科が多い。校内のテストでは学年が進むにつれ、成績が二極化している。学習意欲に満ち溢れて入学した一年生が徐々に意欲を失って学習しなくなっていくのは、「わからない・できない」という点が最も大きいと考えられる。学習意欲を失っている生徒の言葉のほとんどが「わかんない」「おもしろくない」だということがその証拠であると言える。この現状を家庭環境や個々の能力のせいにせず、我々の責任として考える必要がある。「わかる楽しさ」「できる楽しさ」にたどり着く前にあきらめてしまう生徒、また、勉強は努力が必要だという精神論を強調するあまりに強いられること自体に嫌気をさしている生徒が多いのではないだろうか。そのような生徒に学びの喜びを与えるにはきめ細かい指導が必要であり、授業者の工夫のしどころである。

 

4.        研究の目標

「わかる・できる楽しさ」を意識した授業を行うことによって、さらに学びたいという学習意欲を高め、自ら進んで学習する生徒を育てるために、授業での学びあう環境づくりの有効性を明らかにする。

 

5.        研究の仮説

 授業において、教師がわかること・できることの楽しさを体験する工夫を行い、主体的に学ぶ生徒の育成を追求することにより、生徒自身の学習に対する意欲や態度が向上し、確かな学力を養うことができるだろう。

 

6.        研究の内容

@      わかること・できることの楽しさを体験させるための授業研究

A      指導と評価を一体化し、ゴールを設定した「わかる・できる授業」

B      基礎・基本の定着を図る工夫(ドリル学習の効果的な活用)

C      「授業のきまり」の定着と家庭学習習慣化の工夫

D      教育機器の積極的活用など、課題提示場面における工夫

 

7.        研究の方法

@       学習内容の分析と研究を推進し、できる限りの工夫をする。

A       基礎・基本の定着には、「わかる・できる授業」の展開、少人数での習熟度によっての個別指導、生徒間の教えあい学習など、きめ細かい指導を図りながら、自分から学習しようとする力を育てる。

B       学習の実態調査を分析し、家庭学習課題の提示方法を工夫し、学びの機会を充実させ、習慣化を図る。

C       授業分析の方法(目標行動分析)などを学びあう。

D       全職員が研究授業を行い、互いに学びあう。

 

8.        各教科の研究主題

国 語           表現する能力を高め、進んで発表する態度の育成

社 会           主体的に学ぶ学習方法を身につける授業の研究

理 科           実験・観察を通して、自然事象に関する興味・関心を高め、主体的に取り組む
                   態度を育てるための授業の研究

英 語           実践コミュニケーション能力を高めるための指導はどうあればよいか。

音 楽           主体的に音楽活動をしようと意欲を持たせることによって、自己表現ができる
                   生徒を育成するにはどうあればよいか

美 術          生徒の自主活動場面を取り入れた生き生きとした授業の展開はどうあればよいか                 

保健体育        一人ひとりが学習に主体的に取り組み運動技能の向上を図るための学習過程はどうあればよいか

技術・家庭      進んで工夫し創造する能力と実践的な態度を育てる教材・教具の工夫はどうあればよいか