「アイヌ」とは?
〜修学旅行事前学習〜

掲載日:平成16年5月30日

修学旅行の学習始まる

 小学校最後の運動会も終わったのもつかの間。ダイキくんの担任の先生いわく、
「明日から、修学旅行についての学習を始めます。函館や洞爺湖など見学場所について調べてみたいことを見つけておくこと。」
「えーっ、もう?」

最高学年としてのリーダーシップを先生に期待され、身も心も運動会で燃え尽くしたダイキ君。思わず、
 「なんで6年生ってこんなに忙しいんだ!」
テーマは「アイヌ」

 修学旅行の主な見学地は、函館市内(自主見学)、函館山(夜景見学)、ルスツリゾート、虻田町の火山科学館、昭和新山、アイヌ記念館。五稜郭、明治の洋館もいいけど、ダイキ君が気になったのは北海道に住む「アイヌ」民族のことでした。
 次の日、さっそく「アイヌ」について調べる計画を立て、図書室で調べることにしました。


アイヌ=蝦夷(えみし)?

「アイヌ民族は、8世紀から11世紀のアイヌ社会を土台としつつ14世紀に形成され、15世紀以降は…。」ここまで読んでダイキ君は、14世紀といえば室町時代か。大和朝廷から続く人々に比べれば、まだ新しいのかな。でも、この8世紀から11世紀のアイヌ社会というのは何? 


 そこでダイキ君は、大学時代、歴史の勉強をしたというお父さんに聞いてみると、
「たぶん、そのアイヌ社会というのは、当時朝廷側から蝦夷(えみし)と呼ばれ、東北や北海道に住む人々が作っていたまとまりのことだと思うよ。平安時代、朝廷は東北地方も自分たちの支配下にしようとしてちょくちょく戦争をしかけていたからね。」

「東北地方も特にその北部。青森県にもちゃんと住んでいたという記録があるよ。ただ、蝦夷(えみし)=アイヌかはっきりしない。けれど、蝦夷(えみし)と呼ばれる人々の中には後のアイヌにつながる人がいたことは確かだよ。」

「アイヌの人たちは、昔からサケなどの魚、アザラシなどの海獣、クマ、シカなどの獣をとり、山菜を集め雑穀も栽培しながら、常に自然への恵みに感謝し、自然を大切にしてきた民族なんだよ。今の青森県にだってアイヌ語の地名はよく残っているし、料理や言葉などアイヌが残した文化はきっといろんな形で残っているとお父さんは思うよ。」
「へぇー。アイヌ民族が住んでいたとは…。なんか、もっとアイヌの人たちのことが知りたくなってきたな。でも、どうしてアイヌ民族は北海道だけに残ることになったのかな。それに人口も減っていったということだし。」

 ダイキ君のアイヌ民族への探究心は修学旅行に向けてますます高まるのでした。
※参考文献
  「アイヌ文化の基礎知識」 財団法人アイヌ民族博物館監修 草風館 1993年
  「アイヌの歴史と文化1」 榎木森進編 創童舎 2003年
※協力
  青森市歴史民俗展示館「稽古館」